「みんなの玉手箱」は、毎年11月3日(文化の日)に
日本全国・世界各地の文化をただただ知るだけのプロジェクトです。
エントリーいただいた文化活動に共感はできなくても認め合う世の中になるよう、
みんなの文化を知り合う日になることを目指しています。

「となりの文化を大切にする日」に。

11月3日は『文化の日』。毎年この日を「となりの文化を大切にする日」とすることにしました。 “文化”とは、なくても生きていけるけど、あればもっと豊かになれるもの。その文化は、ひとりひとり違います。となりの文化に共感できなくてもいい、ただ認め合い、大切にできる関係をつくる日と定めたいと思います。世の中は多様化していて、さまざまな主義思想や価値観があります。その多様性すべてに共感する必要はなく、お互いの存在を知り、認めるだけでいいのではないでしょうか。「みんなの玉手箱」は文化とはいったい何なのかを見つめ直し、考える機会になると共に、お互いの文化の存在を認めるきっかけになるプロジェクトをめざします。

ヒントは、映画「みんなの学校」とオランダ「キングスデー」

なぜとなりの文化を大切にするのか。その理由は、不登校児ゼロ、特別支援学級がなく誰もが同じ教室で学び合う普通の公立小学校、大阪市立大空小学校(住吉区)を取材したドキュメンタリー映画「みんなの学校」に由来します。映画に登場する生徒セイシローくんは、「世界が一瞬で変わる方法なんて簡単!みんながとなりの人を大切にしたらいいだけや!」と言ったそうです。このシンプルな考え方をヒントに、「みんなの玉手箱」のコンセプトを作りました。自分とは違う文化があることを知り、認めるだけで、お互いが暮らしやすくなるのでは、と考えます。また、オランダで毎年4月27日王様の誕生日にみんながオレンジをテーマカラーに街中で勝手にお祝いする王の日(キングスデー)も参考にしました。

運営しない、広報しない、会議しない。

どうすれば理想に近い文化の日プロジェクトが実現するのか。「みんなの玉手箱」は、2017年から続いてきた大阪市東成区の地域イベント「東成新道・暗越奈良街道フォーラム」「ひがしなり街道玉手箱」の流れを受け継いでいます。東成から全国、そして世界へ広がり、未来の文化へ続いていくようにという願いを込めて、2018年にスタートしました。地域イベント拡大に伴う運営側の負担を見直し、自発的な活動を促す「仕掛ける」だけで運営しない仕組みに転換。また、仕掛け人や賛同いただいた方(個)が勝手に広報をするだけで、組織としては広報費をかけないことに。そして運営委員会や実行委員会などの会議はせず、月に2回「みんなの相談所」という場づくりだけをして、文化の日を迎えれるよう、緩やかなつながりづくりだけを仕掛けました。すべて運営側が担うのではなく、自治体や地域、さまざまな団体とゆるやかにつながりながら、できる人ができることを担うこの仕組みを確立し、全国に広げていけたら…と考えています。

運営仕掛け人からのメッセージ